当該敷地は谷戸の奥にあって、南側には山が被るように存在する。
現存する家屋は、敷地の形に応じて、極在来の様式で建てられている為、家の中には光が入ることが無い。この家を訪れて初めに感じるのはこの事だろう。
現況を見て、まず配置に関しては、小さな敷地を有効に使っているということで、平面的には使えるものである。
次に構造的な視点で見るならば、木造部分に関しては傷んでいる部分は取り替えれば良いことで問題はない。
基礎については慎重に考えたい。基本的には布基礎で、特に割れ等は見受けられなかったが、内部で歩いてみるとかなりの傾きを感じた。
土台の問題か、基礎の問題か、床を取って判断しなければならないが、全体としては補強することで解決できることに思える。